ベジガール

ベジ20代女性。大学で動物倫理・ビジネス専攻。

すごすぎる短編映画『Norm』①

みなさん、こんにちは。

今回は、すごすぎる短編映画をご紹介します。

この記事は二本立てです。

 

残念ながら日本語字幕はないのですが、下に私が翻訳したものを載せていますので参考にしてください。

映画のYoutubeのリンクを最後に貼っているので、そちらからご覧ください。

びっくりしますよ。

 

 

テーブルに座っている男性A:Ben

黒い帽子の男性B:Hunter

デニムシャツの男性C:Norm

 

 

A「今夜はどうだったの?」

B「一緒に来るべきだったよ。」

C「あんな女ひさしぶりだった。」

B「お前の女超セクシーだったな。」

C「お前のは?」

B「アジア人の巨乳。」

C「いつも同じ女だな。」

B「あれが最高なんだよ。」

C「ごめん。こんなこと聞きたくないよな。」

A「いいよ、大丈夫。」

C「彼は合意派(consensual)なんだ。」

B「あー。…お前、他人が合意派かどうか見分ける方法知ってるか?心配するな、奴らは…」

A「自分から言ってくる。うん、聞いたことあるよ。」

B「あの女を叫べなくなるまでレイプしてやったよ。彼女が声を出せなくなるまでレイプしたんだ。」

C「おい。もうよせ。」

B「ありがとう、お前は俺らよりもいい人間だな。クソヒッピー。」

C「ごめん、彼はちょっと飲みすぎたみたいだな。」

A「そうだね。」

C「なあ、聞いてもいいか?お前はなんで合意派なんだ?」

A「本当にそんなことを話したいのか?」

C「うん。話したいよ。」

A「女性が好きだからだよ。」

B「クソヒッピー!」

C「俺も女性が好きだよ。」

A「いや、君は女性をレイプするのが好きなんだ。違うことだよ。」

C「いや、俺は女性とセックスするのが好きなんだ。お前は違うのか?」

A「僕も好きだよ。ただレイプが嫌いなんだ。」

C「みんなヤッてるよ。人生の一部だし、気持ちいいじゃん。」

A「じゃあ気持ちよかったらしてもいいってことになるの?じゃあ僕がエミリーをレイプしても君は気にしないんだね。」

C「もちろんだめだ。違うことだよ。」

A「どう違うの?」

C「エミリーは俺の家族だからだ。」

A「で?」

C「家族には手を出さないだろ。エミリーは俺の姪だぞ!」

A「じゃあ君がレイプする女性には家族がいないっていうのか?」

C「…違う。っていうか、そうだな、家族って感じじゃないだろ。孤児みたいな。」

A「じゃあ家族がいない女性だけがレイプされる運命なんだ?」

C「いや。エミリーは賢い。」

A「お前がレイプした女性だって賢いよ。」

C「知らないだろ。」

A「じゃあばかな女性だけがレイプされる運命なのか?」

C「う…。俺の話の上げ足を取るなよ。」

A「してないよ。君の言ったことを繰り返しているだけだ。他人の口から聞いてみたら、君が言ったことは全く意味をなしてないって思ってるだけだよ。」

C「こういうもんなんだよ。俺だって完璧な世界に生きたいって思うけどさ、けどそれって実用的じゃないだろ。毎晩出かけて合理上のセックスなんてしたくないんだよ。そんなのみじめだ。」

A「わかんないな。なんでみんな合理上のセックスがめんどうだなんて思うんだ?」

C「だってそうだからだよ。お前はいつも俺たちと出かけると、自分がいかに合理派かって言いだして、場が気まずくなるんだよ。」

A「違う。」

C「違わないだろ。」

A「違うさ。君たちはいつもそんなだ。」

C「そうだな、たぶん俺たちが本当にお前のことを気にかけてるからかもしれない。」

A「ああ、そうさ。」

C「まじでさ、一回俺たちと来いよ。」

A「君たちが今度僕と来ない?」

C「お前が行くようなとこに行ったことはあるよ。」

A「いいとこだよ。」

C「いいや。」

A「いいとこだよ!」

C「こないだお前が連れてってくれた、ほら…」

A「デートカフェ?」

C「そうそう、クソみたいなデートカフェだよ。なんなんだよあれ?」

Aスピードデートだよ。楽しいよ。違う女性と飲んだりできるんだ。もし女性が君のことを気に入ったら、彼女が君のカップに角砂糖を入れるんだ。しかも女性が角砂糖を取ることができるのは、君が彼女に秘密を打ち明けた時だけなんだ。」

C「くっそばかみたいだな。女の楽しみ方はそんなんんじゃないって。」

A「どう楽しむべきなんだ?」

B「残酷だな!」

A「レイプしたときがそうだよ。」

C「おい、レイプって呼ぶのをやめてくれないか?」

A「レイプだよ。他になんて呼べって言うんだ?」

C「レイプじゃない。快感のためにヤるときはな。快感を得るためだけにヤるんだよ。」

A「じゃあどういうときがレイプなんだ?」

C残酷な考えがあるときだ。…ほら、そういんもんだろ。自然がそういうふうになってるんだよ。もう何年もこうだったし。俺たちがここにいるのだって、男と女がセックスしたからだろ?考えてもみろよ。もし俺たちが女とセックスしちゃいけなかったら、なんで神は…フィットするものを作ったんだ?俺たちがセックスすべきじゃなかったら、なんでこれがあるんだ?あそこだよ。」

A「わかったわかった。自然だからとかできる能力があるからって、やるべきってわけじゃないだろ。殺しだって自然の一部だろ、じゃあ殺人すべきってことか?」

C「そんなわけないだろ。まちがってるはずだ、殺しは悪だからな。でも女は、セックスするためにある。」

A「女性はそのためにあるんじゃないと思うけどな。」

C「じゃあなんのためだ?」

A「誰が?」

C「女だ。セックスするためじゃなかったら、なんで神は女を創った?」

A「何を言ってるんだ?誰もどこにも何も置いちゃいないよ。」

C「あー、そうだったな。忘れてたよ。お前は世界が何もないところに現れたって信じてるんだよな。ほら、体が必要とするものは無視できないだろ。健康じゃなくちゃ。」

A「僕は健康さ。」

C「じゃあお前はどこでエンドルフィン(幸福ホルモン)を得るんだ?」

A「合意上のセックスでも得られるよ。」

Cそうだな。女をヤるときみたいにじゃないけど。

A「まずさ、それには反対だ。君もそれが理由でレイプをするんじゃない。気持ちいいからするんだ。君の体が生き延びるために要しているからじゃない。

Cエンドルフィンは体にいいよ。科学だ。みんな知ってる。

A「僕が合意上のセックスでもエンドルフィンが得られるって言っても?笑ったり、音楽を聴いたり、バニラを嗅いだりしてもだ。そうしたら女性をレイプするのをやめるか?…だよな。なんで君は合意派じゃないんだ?」

B「女のあそこのせいだよ!」

C「女とセックスすることが悪いことだと思わないからだよ。」

A「彼女たちの権利を奪うことが悪いことじゃないって?」

Cまじで女の権利について話してるのか?女について話してるんだよ。男について話してるんじゃない。女は小さいし、髭だって生えないし、弱いし、スポーツも下手だし…」

A「じゃあ女性を縛り付けて、たたいて、くそみたいに扱ってもいいんだ。そうしたらレイプを楽しめるしね。」

C「いや、そこはお前に同意する。くそみたいに扱われるべきじゃない。お前がするように、女に健康で幸せな人生を送れるようにしてあげるさ。」

A「女性をレイプしにいくようなところでは違うだろ。」

C全部がそんなひどいところじゃないって。女が良く扱われてるところだってあるし。寝るためのベッドを与えてやったり、女同士で友達になったり、ペディキュアを塗ってあげたり。名前だってやるんだぜ。

A「すごいな。なんて特別。今日君がレイプした女性が君が言うようなところから来たってどうしてわかるんだ?そういう『良いところ』から。見てみろ。」

  AがCに動画を見せる。

A「これだ。いいか?女性がされていることはこれだ。君が言ってるような場所でレイプされる前に。」

C「こんなの見たくない。確かにこの映像を見るのはつらい。でもこれが人生なんだよ。残酷なんだ。」

A「残酷でなくてもいいんじゃないかな。」

C「教えてくれ。もしレイプがそんなにだめでまちがっているなら、なんで違法じゃないんだ?」

A「知らないよ。みんなレイプが好きすぎるんじゃない?」

C「レイプを違法にできるなら、するか?」

A「うん。」

C「どうやってラインを引くんだ?けつをたたくのは?キスするのは?キスしてる時に偶然髪を引っ張っちゃって女が叫んだら?」

A「わからないよ。相手に何かを強制していなかったら…」

B「レイプはなくならないよ。とめることなんてできないよ。ビールいるか?」

C「俺はいい。」

B合意上のセックスでも痛みを感じるって研究もある。なんだよ?彼は俺たちに自分の宗教を信じさせようとしてもいいのに、俺は何も言うなっていうのか?」

A宗教じゃないよ。誰かを変えようなんて思ってもない。Normは僕に質問をしていただけだ。」

B「どうでもいいや。誰とでもヤるっていうのが俺の個人的選択なんだよ。」

A「君の個人的選択がレイプなんだね、わかった。」

B「なあ、お前みたいなやつにはうんざりだよ。」

A「だから僕は…」

Bもっと心配すべきことがあるだろ、女の権利なんかより。アフリカでは子どもが飢えてて、どっかでは爆弾が落とされてて、そんなときにお前はここに座って女に優しくすることを考えてるのか?」

A「他にもいろいろとあるのはわかってるよ。でも今僕たちが話しているのはレイプについてだ。」

B「誰も気にもしないよ。世界の心配をしてるなら、ISISと戦いに行け。」

A「君は彼と友達なんだろ。」

C「彼はNetflixのアカウントを使わせてくれてるんだ。お前は俺と友達か?」

A「うん。だから?」

C「お前がレイプがそんなにだめだって言うなら、なんでお前は俺と友達なんだ?」

Aだって、君が悪人だとは思わないんだ。誰も悪人なんかじゃない。僕たちはレイプしてもいいっていう社会で育って、レイプをする人に囲まれている。友達、家族、同僚、有名人、アメリカ大統領だってレイプする。でも、合法だからって、能力があるからって、すべきっていうわけじゃない。かつて奴隷制は全くの合法だったし、してもよかった。でも、今は違う。ほんの少数の人々がどんなにひどいことをしていたのかに気付いて、もう加担しないと決めたからだ。社会はいつだって正しいわけじゃない。自分が欲しいものを正当化することはできると思うけど、毎回君が女性にセックスを強いるとき、彼女は苦しんでいるって知っていてほしい。誇張しているんじゃない。そういうことなんだ。

C「俺、諦められるかわからないよ。好きすぎるんだ。」

A「合意上のセックスも同じくらいいいよ。しかも誰も傷つかない。」

C「そうだな。…なあ、何食べてんの?」

A「残り物のチキン。」

B「偽善者!」

 

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長文を読んでくださってありがとうございました。

 

この動画には、実は2種類の字幕があり、それがこの映画の醍醐味です。

普通のものと、Vegan subtitle」(ヴィーガン字幕)です。

 

彼らの会話をヴィーガン字幕で聞いてみると、どうなるのでしょう?

第二弾で日本語訳とともにご紹介します。

 

お楽しみに。