ベジガール

ベジ20代女性。大学で動物倫理・ビジネス専攻。

チョコレートより友情。ラットの友情物語。

アメリカの科学者が、ラットなどのげっ歯類の向社会行動(他人との気持ちのつながりを強めたり、それをより望ましいものにしたりしようとする場合にとられる行動)の共感動機づけを調べるための実験を行いました。

Indal Ben-Ami Bartal, Jean Decety, Peggy Manson(2011) “Empathy and Pro-Social Behavior in Rat”

二週間一緒に飼育した互いをよく知るラット(cagemate)を用意し、一匹を自由に、もう一匹をケージに入れるという実験です。

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いくつかの実験の後、自由なラットは故意にすばやくケージを開けて、他のラットを逃がすことを覚えました。ラットは何も入っていないケージは開けませんでした。社会的接触が妨害されたときすらも、自由なラットは他のラットを逃がしました。

チョコレートの入ったケージとラットの入ったケージを用意すると、ラットは両方のケージを開けて、決まって助けたラットとチョコレートをシェアしました

つまり、ラットは同種の苦痛へのレスポンスとして向社会的行動をし、それは共感動機づけによる救済行動の生物学的ルーツの強固な証拠であるといえます。

 

動物実験では主にラットが使用されます。

日本生理学会によれば、動物実験に使用される動物の90%以上がラットとマウスです。

遺伝子的にヒトに近いということが理由です。

 

次回は、動物実験について書きます。