なんでベジタリアンなの?動物の死と肉食が釣り合わないから。
「お肉を食べないとか、なんで?」と聞かれたら、どう答えますか?
「かわいそうだから」も、もちろんありますが、倫理的なものでは
動物の死とあなたが動物の肉を食べることによって得られるメリットが釣り合わないから、食べるべきではない。
というものがあります。
倫理学者のシンガーは以下のように言っています。
「自身に対するごくわずかなコスト(ないし害)で、ある関係者(party)に対する大きな害を軽減することができるならば、それを行う道徳的な義務がある」(Singer 1972:231)
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普段、スーパーやレストランで見かけるお肉は工場で生産されています。
切り身にするところからじゃありません。
育てるところからです。
家畜となる動物は「牧場」と聞いてイメージするような緑豊かな環境とは程遠い、ひどい環境で殺されるために育てられます。
現代の食肉生産システムにおいて家畜が耐えなければならない苦が、人間が肉や他の畜産物の消費から得るメリットを上回るので、そのような苦に加担しないようにしよう、お肉を食べないようにしよう、となるのです。
他の動物の命が、その他の動物(人間)の「お肉食べたいな」とか(代替品を選択できるときに)「健康の為にお肉だから食べる」という高等欲求よりも重要であるなんてことがあるのでしょうか?
肉を食べないというコストで家畜に対する害を軽減できるならば食べるべきでないのは明白です。
「家畜なんだから」とか、「人間と動物は違うから」とか言う人は、命の差別をしています。
豚1匹の命と、人間1人の命では、どちらか価値が上ですか?
あなたの愛犬の命と、大量殺人を犯した死刑囚の命では、どちらか価値が上ですか?
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ただ、シンガーは
人間の生活に不可欠な場合や苦悩を伴わない屠殺が行われる場合、害と快のつり合いが変わるため、必ずしも菜食主義を帰結しないとしています。
畜産動物には個体的な死の観念が欠落しており、それゆえ「死」が人間と同等の重みをもたないことを認めているのです。
動物が「死」という概念を理解しているのかどうかははっきりしていません。
動物の種にもよるでしょう。
しかし、彼らの多くが痛みや苦痛を感じていることは証明されています。
つまり、多くの動物にとって、「死」そのものよりも苦痛のほうが重大な害なのです。
痛みを含む感覚を持つ動物(sentient animal)の死はそれ自体としてではなく生を継続する機会を奪う「手段的な危害」(instrumental harm)であると言えます。
「死」は苦しみと痛みの副次的な結果なのです。
まとめ
- 私たちは、動物の死と動物の肉を食べることによって得られるメリットが釣り合わないから、食べるべきではない。
- 「お肉を食べたい」という気持ちを我慢したり、代替品によって解決できる問題を代替品で解決することで、動物製品として消費される運命だった動物に対する大きな害を軽減することができるならば、それを行う道徳的な義務がある。
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