ベジガール

ベジ20代女性。大学で動物倫理・ビジネス専攻。

チョコレートより友情。ラットの友情物語。

アメリカの科学者が、ラットなどのげっ歯類の向社会行動(他人との気持ちのつながりを強めたり、それをより望ましいものにしたりしようとする場合にとられる行動)の共感動機づけを調べるための実験を行いました。

Indal Ben-Ami Bartal, Jean Decety, Peggy Manson(2011) “Empathy and Pro-Social Behavior in Rat”

二週間一緒に飼育した互いをよく知るラット(cagemate)を用意し、一匹を自由に、もう一匹をケージに入れるという実験です。

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いくつかの実験の後、自由なラットは故意にすばやくケージを開けて、他のラットを逃がすことを覚えました。ラットは何も入っていないケージは開けませんでした。社会的接触が妨害されたときすらも、自由なラットは他のラットを逃がしました。

チョコレートの入ったケージとラットの入ったケージを用意すると、ラットは両方のケージを開けて、決まって助けたラットとチョコレートをシェアしました

つまり、ラットは同種の苦痛へのレスポンスとして向社会的行動をし、それは共感動機づけによる救済行動の生物学的ルーツの強固な証拠であるといえます。

 

動物実験では主にラットが使用されます。

日本生理学会によれば、動物実験に使用される動物の90%以上がラットとマウスです。

遺伝子的にヒトに近いということが理由です。

 

次回は、動物実験について書きます。

認知的不協和って?ベジタリアンが攻撃される理由

ベジでない人の中には、ベジタリアンに対して嫌悪感を抱いたり、攻撃する人がいます。その理由は認知的不協和にあります。

 

認知的不協和とは、心の中に生じた矛盾を解消しようとする心理作用を示すもので、フェスティンガー,C.によって提唱された。自己や、自己をとりまく環境に関する意見・信念・行動などを「認知」と呼び、認知的不協和理論では、その認知要素間に矛盾がある場合を「不協和状態」と呼ぶ。(心理学用語集サイコタム「認知的不協和論〈https://psychoterm.jp/basic/society/06.html〉)

 

つまり、思っていることと行動に矛盾が生じているときに感じる不快感です。

 

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ある研究によると、ベジタリアンと接しただけで、非ベジの人は神経を逆なでされ、認知的不協和が生じるといいます。人は、認知的不協和が発生した場合、それを払しょくしようとします。

自分の行動を変えるか、信条を変えるか、あるいは、最もよくある選択肢として、自分の行為を合理化するかです。

 

例えば

本当は黒のランドセルが欲しいのに、「女の子だから赤にしなさい」と言われたので、赤のランドセルを選んだ。心の中の「本当は黒がいいのにな」という気持ちは不快なので、「自分は赤が好きなのかもしれない」と信じ込み、赤のランドセルを選んだという事実を正当化・合理化しようとする。

このような状況は認知的不協和を払しょくしようとしている例と言えます。

 

ある研究で、人々は肉を食べることで、動物のことを、「感情を持たない、どちらかと言えば愚かな生き物であると見なすようになる」ということが明らかにされてきました。

自分たちが食べるために動物が苦しんで死んでいくと考えると、落ち着かない気分になり(認知的不協和の発生)、その気分をよくするために、動物は愚かで、いずれにせよあまり苦痛を感じることができず、苦しむこともないと思い込むのです

動物のことを思い浮かべず、動物と食べ物としての肉を分離する手法を「解離」と呼びます。解離によって肉を食べる習慣を継続しやすくしているものが、言語です。死んだ牛に「ビーフ」、豚を「ポーク」、馬を「さくら」と呼んだりすれば、死んだ動物とスーパーに並ぶ肉が別物であると、切り離すことができます。

 

また、肉に関連する認知的不協和が発生したときに取られる行動として、注意を向ける方向を肉食ではなくベジタリアンの人々に移すというものがあります。ベジタリアンを矛盾に満ちていて道徳的にずるい人間、偽善者だとすることで、非ベジの人々は自分の内部にある葛藤を鎮めることができるのです。

 

 

ホリエモンvsヴィーガン男子(Youtuber)

肉に関連する認知的不協和を払しょくするために、肉を食べない選択をする人々を攻撃するという例として、2018年春に日本のタレントのTwitter上で行われた批判的内容の投稿があります。

かねてよりヴィーガンを批判する内容をTwitterに投稿していたホリエモンこと堀江貴文の2018年4月上旬の投稿が炎上しました。

彼の主張は、ヴィーガンを押し付けるな、肉を食べにくい世の中にするな、自分の考えに反するヴィーガンは「気持ち悪い」し「クソ」だから「潰す」、というものです。

彼の言う「肉を食べにくい世の中」というのは、神経を逆なでされ、認知的不協和が起こる世の中なのではないでしょうか。

ベジの人の中には、肉食の残虐性を唱え、食卓にのぼる肉と命ある動物とを結びつけようという広報活動を行う人がいます。牛・豚・鶏はビーフ・ポーク・チキンではなく、とても賢い動物であり、人間が食すために苦しむべきではないというのです。

人々に自分が食べる肉について考えるきっかけを与えることになるので、とてもいい活動だと思います。

でも、これは認知的不協和から逃れようとする人々にとってはかなりやっかいで、いわば彼らは気持ちよく肉を食べようとする人々の敵と言えます。

「そんな目障りなやつらがいなければいいのに。」

これがベジタリアンヴィーガンといった肉食をしない人に対する攻撃の原因となるのです。

 

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参考

マルタ・ザラスカ、小野木明恵訳『人類はなぜ肉食をやめられないのか』(2017)、インターシフト

 

「まちがったベジタリアン」?

ベジの人の中には、すっごくこだわりが強い人、使命感が強い人なんかもいますよね。

 

ゆるベジが嫌いです」、みたいな。

 

でも、そういう考えだったり、ベジをはじめてみようかな、やってみようかなと言う人を批判するようなことが、ますますベジを非現実的で難しそうなものにしているのではないかなと思います。

 

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ベジタリアンは人々の立場によって細かく分類されています。

ヴィーガンラクト・オボ・ベジタリアンなど。その中にも宗教的な理由やマクロビ的な理由で、特定の野菜がだめとか、いろいろあります。

そもそも、ベジタリアンの定義もあいまいだったりします。

 

このような違いがあるのは、ベジタリアニズムが個人的実践であり、集団実践ではないからです。

ベジの人を「変な宗教っぽい。気持ち悪い。」と言う人もいます。

でも、集団実践の宗教とは違い、ベジタリアンは自分の倫理観によって自分のやりたいようにやるのが基本なのです。ベジタリアンは信仰の有無にかかわらず行うものです。

(宗教を否定しているわけではありません)

だから、誰かが他人にとやかく言えるものではないはずなのです。

ベジタリアンは倫理に基づいた主義主張でありライフスタイルの選択

「まちがったベジタリアン」とか「正しいベジタリアン」なんてないのです

他人に押し付けるものでもありません。

人に勧めるのは、自分がいいと思っていることだから。

押しつけと感じるのは、そこに認知的不協和が発生しているから。

(認知的不協和についてはまた次回。)

 

ベジの人たちは、基本的に平和主義だと信じています。

平和にベジライフを送りましょう。

 

 

参考

田上 孝一(2017)、『環境と動物の倫理』、本の泉社、第六章:ベジタリアニズムの核心と可能性

【旅行飯】大阪編 回転ずし、パプリカ食堂

 こんにちは。

この【旅行飯】のシリーズでは、ベジタリアンカップルがキッチン付きの宿泊施設を転々としながらの1ヶ月の旅で食べたものを紹介します。

チャレンジは

食材を極力次の宿泊場所に移動する前に使い切る。

食材を持って移動するのは大変ですからね。

調味料以外の食材は、ほぼ使い切るようにしていました。

宿泊場所ごとの平均滞在日数は4日です。

 

 

 

今回の舞台は大阪

 

Airbnb⑧ 大阪市

 

こんなにひどいAirbnbははじめてでした。

最後の宿泊場所だっただけにとても残念。

 

排水溝に髪の毛

ベッドの下は埃だらけ

ベッドシーツが換えてあるのかすら疑問(ほこりだらけ)

「キッチンあり」と書いてあったけど、本当に「キッチン」しかない(フライパン、包丁、まな板すらない)

キッチンが汚すぎる

棚を開けたら虫が走り出す

 

言い出したらキリがないほど。

そもそも、チェックイン前日に「チェックインできましたか?」と連絡が来たときに気付くべきだった。

ホストに連絡も取れないし、今からホテルも取れないし、疲れていたし、

結局そこに泊まることにしました。

ひどい…。

遠距離中の彼氏と過ごせる最後の時間だったのに。

 

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WHAT DID WE EAT?

 

 

回転ずし

 

ヴィーガン焼肉丼

パプリカ食堂というレストランでいただきました。

予約せずに行ったのですが、とっても繁盛していてぎりぎり座れました。

後から来た人たちは、席がなくて残念そうに帰っていきました。

客層は半分以上が外国人(白人系、アジア人系含め)でした。

 

 

【旅行飯】日本1ヶ月旅行編はこれで最終回です。

今まで読んでくださってありがとうございました。

 

私たちカップルは遠距離恋愛をしているので、旅行をする機会がとても多いです。

お互いに会う=旅行です。

なので、このシリーズは旅行に行くたびに続けていきたいと思います!

日本を訪れる外国人旅行者向けに、ゆくゆくは英語版の記事も書こうかな…。

 

 

このシリーズが、旅行中の食事だけでなく、家で作れるズボラご飯のヒントになれればいいな。

 

 

【旅行飯】長野編③餃子、トースター焼き、おぜんざいetc.

こんにちは。

この【旅行飯】のシリーズでは、ベジタリアンカップルがキッチン付きの宿泊施設を転々としながらの1ヶ月の旅で食べたものを紹介します。

チャレンジは

食材を極力次の宿泊場所に移動する前に使い切る。

食材を持って移動するのは大変ですからね。

調味料以外の食材は、ほぼ使い切るようにしていました。

宿泊場所ごとの平均滞在日数は4日です。

 

 

 

今回の舞台は前回に引き続き長野

 

Airbnb⑦ 豊丘村

 

山々に囲まれた静かな場所のB&B。

周囲をお散歩すると長野らしいりんご畑があったり、窓から見える景色もとてもきれいでした。

キッチンの使用はできましたが、まさかの1回500円と言われ…

ただ、部屋に電子レンジ、トースター、給湯器、冷蔵庫があったため、キッチンの使用は1回のみにし、全日分の下ごしらえをしました。他の日は電子レンジとトースターのみで調理しました。

 

WHAT DID WE EAT?

 

 

手作り餃子とサラダ

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このシリーズでたびたび登場する餃子。

彼の住む場所には餃子の皮がほぼ売っていないので、日本にいる間にたくさん作りました。

少し多めに焼いて、残りは翌日のお弁当に。

 

 

生春巻き

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火を全く使わない料理!生春巻きです。

(停電しても作れるよ)

具材はアボカド、豆腐、きゅうり、紫蘇、パプリカ、春雨。

野菜と豆腐はスティック状に切り、春雨はお湯に浸してもどしました。

生春巻きの皮は、ぬるま湯にくぐらせるだけです。

とっても簡単。巻き巻きするのも楽しい。

ディップソースは練りごま、コチュジャン、味噌をテキトーに混ぜただけですが、とってもおいしかったです!

 

 

ひろうすとしいたけのトースター焼き、サラダ、ごはん

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トースターと電子レンジだけで作ったごはんです。

ご飯はキッチンを使わせてもらったときにまとめ炊きしたものを電子レンジであたためました。

 

 

おまけ

おぜんざい

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トースターでおもちを焼き、つぶあんにお湯を混ぜたものにいれた即席おぜんざい。

意外とコンロがなくても料理ってできるものですね。

 

 

これで長野での滞在もおしまい。

彼氏が関空から帰国するので、大阪に向かい、そこで2泊しました。

次回は大阪編です。

 

お楽しみに。

 

 

すごすぎる短編映画『Norm』②

 ベジじゃない人にベジタリアンヴィーガンについて説明すると、

 

「でも、やっぱりお肉は食べないと」

(なんで?って聞いても「だってそうだから。」としか言ってくれないのに) 

 

とか

 

「家畜は食べるように作られているし、感謝して残さず食べればいいんだよ。」

(動物=食べ物っていう認識を疑う気はないのか?)

 

とか

 

言われてしまうことがあります。

 

あまり深く考えず、自分の認知的不協和を乱される嫌悪感からシャットアウトしてしまう人もとっても多いです。

 

この短編映画はそんな人にぜひみてほしい。

ベジタリアニズムを説明したい人にもみてほしいです。

この記事は二本立てなので、まずはすごすぎる短編映画『Norm』①からご覧ください。

 

この映画のYoutubeのリンクを下に載せています。

残念ながら日本語字幕がないので、私が翻訳したものを参考にしてください。

すごすぎる短編映画『Norm』①では普通の日本語字幕を掲載しました。

 

登場人物は

テーブルに座っている男性A(ヴィーガン):Ben

黒い帽子の男性B:Hunter

デニムシャツの男性C:Norm

 

今回は、この映画の醍醐味であるヴィーガン字幕の日本語訳を通常字幕とともに掲載します。

表示形式は、例えばデニムシャツの男性C:Normだと、

こちら が実際に言っているセリフ

こちら ヴィーガン字幕

です。

Youtubeの字幕設定でEnglish(United States)を選択すると、英語版のヴィーガン字幕で視聴することができます。

 

 

 

A「今夜はどうだったの?」

B「一緒に来るべきだったよ。」

C「あんな女ひさしぶりだった。」

 「あんなハンバーガーひさしぶりだった。」

B「お前の女超セクシーだったな。」

 「お前の超うまかったな。」

C「お前のは?」

B「アジア人の巨乳。」

 「Tボーンステーキ。」

C「いつも同じだな。」

B「あれが最高なんだよ。」

C「ごめん。こんなこと聞きたくないよな。」

A「いいよ、大丈夫。」

C「彼は合意派(consensual)なんだ。」

 「彼はヴィーガンなんだ。」

B「あー。…お前、他人が合意派かどうか見分ける方法知ってるか?心配するな、奴らは…」

 「あー。…お前、他人がヴィーガンかどうか見分ける方法知ってるか?心配するな、奴らは…」

A「自分から言ってくる。うん、聞いたことあるよ。」

B「あの女を叫べなくなるまでレイプしてやったよ。彼女が声を出せなくなるまでレイプしたんだ。」

 「俺さ、血が滴るようなステーキが好きなんだ。骨以外残さずいただくさ。」

C「おい。もうよせ。」

B「ありがとう、お前は俺らよりもいい人間だな。クソヒッピー。」

C「ごめん、彼はちょっと飲みすぎたみたいだな。」

A「そうだね。」

C「なあ、聞いてもいいか?お前はなんで合意派なんだ?」

 「なあ、聞いてもいいか?お前はなんでヴィーガンなんだ?」

A「本当にそんなことを話したいのか?」

C「うん。話したいよ。」

A「女性が好きだからだよ。」

 「動物が好きだからだよ。」

B「クソヒッピー!」

C「俺も女性が好きだよ。」

 「俺も動物が好きだよ。」

A「いや、君は女性をレイプするのが好きなんだ。違うことだよ。」

 「いや、君は動物を食べるのが好きなんだ。違うことだよ。」

C「いや、俺は女性とセックスするのが好きなんだ。お前は違うのか?」

 「いや、俺は食べるのが好きなんだ。お前は違うのか?」

A「僕も好きだよ。ただレイプが嫌いなんだ。」

 「僕も好きだよ。ただ動物を殺すのが嫌いなんだ。」

C「みんなヤッてるよ。人生の一部だし、気持ちいいじゃん。」

 「みんな肉を食べてるよ。人生の一部だし、美味しいじゃん。」

A「じゃあ気持ちよかったらしてもいいってことになるの?じゃあ僕がエミリーをレイプしても君は気にしないんだね。」

 「じゃあ美味しかったらしてもいいってことになるの?じゃあ僕がベラを食べても君は気にしないんだね。」

C「もちろんだめだ。違うことだよ。」

A「どう違うの?」

C「エミリーは俺の家族だからだ。」

 「ベラは俺の家族だからだ。」

A「で?」

C「家族には手を出さないだろ。エミリーは俺の姪だぞ!」

 「家族には手を出さないだろ。ベラは俺のペットだぞ!」

A「じゃあ君がレイプする女性には家族がいないっていうのか?」

 「じゃあ君が食べる動物には家族がいないっていうのか?」

C「…違う。っていうか、そうだな、家族って感じじゃないだろ。孤児みたいな。」

 「…違う。っていうか、そうだな、家族って感じじゃないだろ。連れみたいな。」

A「じゃあ家族がいない女性だけがレイプされる運命なんだ?」

 「じゃあ家族がいない動物だけが食べられる運命なんだ?」

C「いや。デイジーは賢い。」

 「いや。ベラは賢い。」

A「お前がレイプした女性だって賢いよ。」

 「お前が食べる動物だって賢いよ。」

C「知らないだろ。」

A「じゃあばかな女性だけがレイプされる運命なのか?」

 「じゃあばかな動物だけが殺される運命なのか?」

C「う…。俺の話の上げ足を取るなよ。」

A「してないよ。君の言ったことを繰り返しているだけだ。他人の口から聞いてみたら、君が言ったことは全く意味をなしてないって思ってるだけだよ。」

C「こういうもんなんだよ。俺だって完璧な世界に生きたいって思うけどさ、けどそれって実用的じゃないだろ。毎晩出かけて合理上のセックスなんてしたくないんだよ。そんなのみじめだ。」

 「こういうもんなんだよ。俺だって完璧な世界に生きたいって思うけどさ、けどそれって実用的じゃないだろ。毎晩出かけてヴィーガンの食事なんて食べたくないんだよ。そんなのみじめだ。」

A「わかんないな。なんでみんな合理上のセックスがめんどうだなんて思うんだ?」

 「わかんないな。なんでみんなヴィーガンの食事がめんどうだなんて思うんだ?」

C「だってそうだからだよ。お前はいつも俺たちと出かけると、自分がいかに合理派かって言いだして、場が気まずくなるんだよ。」

 「だってそうだからだよ。お前はいつも俺たちと出かけると、自分がいかにヴィーガンかって言いだして、場が気まずくなるんだよ。」

A「違う。」

C「違わないだろ。」

A「違うさ。君たちはいつもそんなだ。」

C「そうだな、たぶん俺たちが本当にお前のことを気にかけてるからかもしれない。」

A「ああ、そうさ。」

C「まじでさ、一回俺たちと来いよ。」

A「君たちが今度僕と来ない?」

C「お前が行くようなとこに行ったことはあるよ。」

 「お前が行くようなレストランに行ったことはあるよ。」

A「いいとこだよ。」

C「いいや。」

A「いいとこだよ!」

C「こないだお前が連れてってくれた、ほら…」

A「デートカフェ?」

 「ヴィーガンフライ?」

C「そうそう、クソみたいなデートカフェだよ。なんなんだよあれ?」

 「そうそう、クソみたいなヴィーガンフライだよ。なんなんだよあれ?」

Aスピードデートだよ。楽しいよ。違う女性と飲んだりできるんだ。もし女性が君のことを気に入ったら、彼女が君のカップに角砂糖を入れるんだ。しかも女性が角砂糖を取ることができるのは、君が彼女に秘密を打ち明けた時だけなんだ。」

 「ヴィーガンの揚げ物料理だよ。楽しいよ。自分でヴィーガンの食材を持ち寄ってシェフに渡すんだ。そしたらシェフが揚げてくれるんだ。そして持ってきた食材を完璧に揚がった美味しい料理として返してくれるんだよ。」

C「くっそばかみたいだな。女の楽しみ方はそんなんんじゃないって。」

 「くっそばかみたいだな。食の楽しみ方はそんなんんじゃないって。」

A「どう楽しむべきなんだ?」

B「残酷だな!」

A「レイプしたときがそうだよ。」

 「殺したときがそうだよ。」

C「おい、レイプって呼ぶのをやめてくれないか?」

 「おい、殺しって呼ぶのをやめてくれないか?」

A「レイプだよ。他になんて呼べって言うんだ?」

 「殺しだよ。他になんて呼べって言うんだ?」

C「レイプじゃない。快感のためにヤるときはな。快感を得るためだけにヤるんだよ。」

 「殺しじゃない。快感のために食べるときはな。快感を得るためだけに食べるんだよ。」

A「じゃあどういうときがレイプなんだ?」

 「じゃあどういうときが殺しなんだ?」

C残酷な考えがあるときだ。…ほら、そういんもんだろ。自然がそういうふうになってるんだよ。もう何年もこうだったし。俺たちがここにいるのだって、男と女がセックスしたからだろ?考えてもみろよ。もし俺たちが女とセックスしちゃいけなかったら、なんで神は…フィットするものを作ったんだ?俺たちがセックスすべきじゃなかったら、なんでこれがあるんだ?あそこだよ。」

 残酷な考えがあるときだ。…ほら、そういんもんだろ。自然がそういうふうになってるんだよ。もう何年もこうだったし。俺たちがここにいるのだって、人間が動物を食べたからだろ?考えてもみろよ。もし俺たちが肉を食べちゃいけなかったら、なんで神は…食べるための歯を作ったんだ?俺たちが動物を食べるべきじゃなかったら、なんでこれがあるんだ?犬歯だよ。」

A「わかったわかった。自然だからとかできる能力があるからって、やるべきってわけじゃないだろ。殺しだって自然の一部だろ、じゃあ殺人すべきってことか?」

 「わかったわかった。自然だからとかできる能力があるからって、やるべきってわけじゃないだろ。レイプだって自然の一部だろ、じゃあレイプすべきってことか?」

C「そんなわけないだろ。まちがってるはずだ、殺しは悪だからな。でも女は、セックスするためにある。」

 「そんなわけないだろ。まちがってるはずだ、殺しは悪だからな。でも動物は、食べるためにある。」

A「女性はそのためにあるんじゃないと思うけどな。」

 「動物はそのためにあるんじゃないと思うけどな。」

C「じゃあなんのためだ?」

A「誰が?」

C「女だ。セックスするためじゃなかったら、なんで神は女を創った?」

 「動物だ。食べるためじゃなかったら、なんで神は動物を創った?」

A「何を言ってるんだ?誰もどこにも何も置いちゃいないよ。」

C「あー、そうだったな。忘れてたよ。お前は世界が何もないところに現れたって信じてるんだよな。ほら、体が必要とするものは無視できないだろ。健康じゃなくちゃ。」

A「僕は健康さ。」

C「じゃあお前はどこでエンドルフィン(幸福ホルモン)を得るんだ?」

 「じゃあお前はどこでたんぱく質を得るんだ?」

A「合意上のセックスでも得られるよ。」

 ヴィーガンの食事でも得られるよ。」

Cそうだな。女をヤるときみたいにじゃないけど。

 そうだな。ステーキみたいにじゃないけど。

A「まずさ、それには反対だ。君もそれが理由でレイプをするんじゃない。気持ちいいからするんだ。君の体が生き延びるために要しているからじゃない。

 「まずさ、それには反対だ。君もそれが理由で動物を食べるんじゃない。美味しいから食べるんだ。君の体が生き延びるために要しているからじゃない。

Cエンドルフィンは体にいいよ。科学だ。みんな知ってる。

 たんぱく質は体にいいよ。科学だ。みんな知ってる。

A僕が合意上のセックスでもエンドルフィンが得られるって言っても?笑ったり、音楽を聴いたり、バニラを嗅いだりしてもだ。そうしたら女性をレイプするのをやめるか?…だよな。なんで君は合意派じゃないんだ?」

 レンズ豆でもたんぱく質が得られるって言っても?キヌア、ブロッコリー、ピーナッツ、豆腐だってある。そうしたら動物を食べるのをやめるか?…だよな。なんで君はヴィーガンじゃないんだ?」

B「女のあそこのせいだよ!」

 「ベーコンのせいだよ!」

C「女とセックスすることが悪いことだと思わないからだよ。」

 「動物を食べることが悪いことだと思わないからだよ。」

A「彼女たちの権利を奪うことが悪いことじゃないって?」

 「動物の権利を奪うことが悪いことじゃないって?」

Cまじで女の権利について話してるのか?女について話してるんだよ。男について話してるんじゃない。女は小さいし、髭だって生えないし、弱いし、スポーツも下手だし…」

 まじで動物の権利について話してるのか?動物について話してるんだよ。人間について話してるんじゃない。動物は汚いし、人間みたいに賢くないし、臭いし、考えられないし…」

A「じゃあ女性を縛り付けて、たたいて、くそみたいに扱ってもいいんだ。そうしたらレイプを楽しめるしね。」

 「じゃあ動物を縛り付けて、たたいて、くそみたいに扱ってもいいんだ。そうしたらステーキを楽しめるしね。」

C「いや、そこはお前に同意する。くそみたいに扱われるべきじゃない。お前がするように、女に健康で幸せな人生を送れるようにしてあげるさ。」

 「いや、そこはお前に同意する。くそみたいに扱われるべきじゃない。お前がするように、動物に健康で幸せな人生を送れるようにしてあげるさ。」

A「女性をレイプしにいくようなところでは違うだろ。」

 「家畜の工場生産では違うだろ。」

C全部がそんなひどいところじゃないって。女が良く扱われてるところだってあるし。寝るためのベッドを与えてやったり、女同士で友達になったり、ペディキュアを塗ってあげたり。名前だってやるんだぜ。

 全部がそんなひどいところじゃないって。動物が良く扱われてるところだってあるし。、外を歩き回ったり、食べ物を与えられたり、放し飼いもある。名前だってやるんだぜ。

A「すごいな。なんて特別。今日君がレイプした女性が君が言うようなところから来たってどうしてわかるんだ?そういう『良いところ』から。見てみろ。」

 「すごいな。なんて特別。今日君が食べた動物が君が言うようなところから来たってどうしてわかるんだ?そういう『放し飼いの農場』から。見てみろ。」

  AがCに動画を見せる。

A「これだ。いいか?女性がされていることはこれだ。君が言ってるような場所でレイプされる前に。」

 「これだ。いいか?動物がされていることはこれだ。『放し飼いの農場』で殺される前に。」

C「こんなの見たくない。確かにこの映像を見るのはつらい。でもこれが人生なんだよ。残酷なんだ。」

A「残酷でなくてもいいんじゃないかな。」

C「教えてくれ。もしレイプがそんなにだめでまちがっているなら、なんで違法じゃないんだ?」

 「教えてくれ。もし動物を食べるのがそんなにだめでまちがっているなら、なんで違法じゃないんだ?」

A「知らないよ。みんなレイプが好きすぎるんじゃない?」

 「知らないよ。みんな肉の味が好きすぎるんじゃない?」

C「レイプを違法にできるなら、するか?」

 「動物を食べるのを違法にできるなら、するか?」

A「うん。」

C「どうやってラインを引くんだ?けつをたたくのは?キスするのは?キスしてる時に偶然髪を引っ張っちゃって女が叫んだら?」

 「どうやってラインを引くんだ?動物実験は?動物園に入れるのは?間違いで動物を殺してしまったら?」

A「わからないよ。相手に何かを強制していなかったら…」

B「レイプはなくならないよ。とめることなんてできないよ。ビールいるか?」

 「人は肉を食べるのをやめないよ。とめることなんてできないよ。ビールいるか?」

C「俺はいい。」

B合意上のセックスでも痛みを感じるって研究もある。なんだよ?彼は俺たちに自分の宗教を信じさせようとしてもいいのに、俺は何も言うなっていうのか?」

 植物も痛みを感じるって研究もある。なんだよ?彼は俺たちに自分の宗教を信じさせようとしてもいいのに、俺は何も言うなっていうのか?」

A宗教じゃないよ。誰かを変えようなんて思ってもない。Normは僕に質問をしていただけだ。」

B「どうでもいいや。誰とでもヤるっていうのが俺の個人的選択なんだよ。」

 「どうでもいいや。なんでも好きなものを食べるっていうのが俺の個人的選択なんだよ。」

A「君の個人的選択がレイプなんだね、わかった。」

 「君の個人的選択が殺しなんだね、わかった。」

B「なあ、お前みたいなやつにはうんざりだよ。」

A「だから僕は…」

Bもっと心配すべきことがあるだろ、女の権利なんかより。アフリカでは子どもが飢えてて、どっかでは爆弾が落とされてて、そんなときにお前はここに座って女に優しくすることを考えてるのか?」

 もっと心配すべきことがあるだろ、動物の権利なんかより。アフリカでは子どもが飢えてて、どっかでは爆弾が落とされてて、そんなときにお前はここに座って動物に優しくすることを考えてるのか?」

A「他にもいろいろとあるのはわかってるよ。でも今僕たちが話しているのはレイプについてだ。」

 「他にもいろいろとあるのはわかってるよ。でも今僕たちが話しているのは動物を食べる事についてだ。」

B「誰も気にもしないよ。世界の心配をしてるなら、ISISと戦いに行け。」

A「君は彼と友達なんだろ。」

C「彼はNetflixのアカウントを使わせてくれてるんだ。お前は俺と友達か?」

A「うん。だから?」

C「お前がレイプがそんなにだめだって言うなら、なんでお前は俺と友達なんだ?」

 「お前が動物を食べるのがそんなにだめだって言うなら、なんでお前は俺と友達なんだ?」

Aだって、君が悪人だとは思わないんだ。誰も悪人なんかじゃない。僕たちはレイプしてもいいっていう社会で育って、レイプをする人に囲まれている。友達、家族、同僚、有名人、アメリカ大統領だってレイプする。でも、合法だからって、能力があるからって、すべきっていうわけじゃない。かつて奴隷制は全くの合法だったし、してもよかった。でも、今は違う。ほんの少数の人々がどんなにひどいことをしていたのかに気付いて、もう加担しないと決めたからだ。社会はいつだって正しいわけじゃない。自分が欲しいものを正当化することはできると思うけど、毎回君が女性にセックスを強いるとき、彼女は苦しんでいるって知っていてほしい。誇張しているんじゃない。そういうことなんだ。

 だって、君が悪人だとは思わないんだ。誰も悪人なんかじゃない。僕たちは動物を食べてもいいっていう社会で育って、動物を食べる人に囲まれている。友達、家族、同僚、有名人、アメリカ大統領だって肉を食べる。でも、合法だからって、能力があるからって、すべきっていうわけじゃない。かつて奴隷制は全くの合法だったし、してもよかった。でも、今は違う。ほんの少数の人々がどんなにひどいことをしていたのかに気付いて、もう加担しないと決めたからだ。社会はいつだって正しいわけじゃない。自分が欲しいものを正当化することはできると思うけど、毎回君が動物性製品を食べるとき、動物は苦しんでいるって知っていてほしい。誇張しているんじゃない。そういうことなんだ。

C「俺、諦められるかわからないよ。好きすぎるんだ。」

A「合意上のセックスも同じくらいいいよ。しかも誰も傷つかない。」

 ヴィーガンの食事も同じくらいいいよ。しかも誰も傷つかない。」

C「そうだな。…なあ、何食べてんの?」

A「残り物のチキン。」

 「豆腐サラダ。」

B「偽善者!」

 

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みなさんはこの映画を観て、何を感じましたか?

すごすぎる短編映画『Norm』①

みなさん、こんにちは。

今回は、すごすぎる短編映画をご紹介します。

この記事は二本立てです。

 

残念ながら日本語字幕はないのですが、下に私が翻訳したものを載せていますので参考にしてください。

映画のYoutubeのリンクを最後に貼っているので、そちらからご覧ください。

びっくりしますよ。

 

 

テーブルに座っている男性A:Ben

黒い帽子の男性B:Hunter

デニムシャツの男性C:Norm

 

 

A「今夜はどうだったの?」

B「一緒に来るべきだったよ。」

C「あんな女ひさしぶりだった。」

B「お前の女超セクシーだったな。」

C「お前のは?」

B「アジア人の巨乳。」

C「いつも同じ女だな。」

B「あれが最高なんだよ。」

C「ごめん。こんなこと聞きたくないよな。」

A「いいよ、大丈夫。」

C「彼は合意派(consensual)なんだ。」

B「あー。…お前、他人が合意派かどうか見分ける方法知ってるか?心配するな、奴らは…」

A「自分から言ってくる。うん、聞いたことあるよ。」

B「あの女を叫べなくなるまでレイプしてやったよ。彼女が声を出せなくなるまでレイプしたんだ。」

C「おい。もうよせ。」

B「ありがとう、お前は俺らよりもいい人間だな。クソヒッピー。」

C「ごめん、彼はちょっと飲みすぎたみたいだな。」

A「そうだね。」

C「なあ、聞いてもいいか?お前はなんで合意派なんだ?」

A「本当にそんなことを話したいのか?」

C「うん。話したいよ。」

A「女性が好きだからだよ。」

B「クソヒッピー!」

C「俺も女性が好きだよ。」

A「いや、君は女性をレイプするのが好きなんだ。違うことだよ。」

C「いや、俺は女性とセックスするのが好きなんだ。お前は違うのか?」

A「僕も好きだよ。ただレイプが嫌いなんだ。」

C「みんなヤッてるよ。人生の一部だし、気持ちいいじゃん。」

A「じゃあ気持ちよかったらしてもいいってことになるの?じゃあ僕がエミリーをレイプしても君は気にしないんだね。」

C「もちろんだめだ。違うことだよ。」

A「どう違うの?」

C「エミリーは俺の家族だからだ。」

A「で?」

C「家族には手を出さないだろ。エミリーは俺の姪だぞ!」

A「じゃあ君がレイプする女性には家族がいないっていうのか?」

C「…違う。っていうか、そうだな、家族って感じじゃないだろ。孤児みたいな。」

A「じゃあ家族がいない女性だけがレイプされる運命なんだ?」

C「いや。エミリーは賢い。」

A「お前がレイプした女性だって賢いよ。」

C「知らないだろ。」

A「じゃあばかな女性だけがレイプされる運命なのか?」

C「う…。俺の話の上げ足を取るなよ。」

A「してないよ。君の言ったことを繰り返しているだけだ。他人の口から聞いてみたら、君が言ったことは全く意味をなしてないって思ってるだけだよ。」

C「こういうもんなんだよ。俺だって完璧な世界に生きたいって思うけどさ、けどそれって実用的じゃないだろ。毎晩出かけて合理上のセックスなんてしたくないんだよ。そんなのみじめだ。」

A「わかんないな。なんでみんな合理上のセックスがめんどうだなんて思うんだ?」

C「だってそうだからだよ。お前はいつも俺たちと出かけると、自分がいかに合理派かって言いだして、場が気まずくなるんだよ。」

A「違う。」

C「違わないだろ。」

A「違うさ。君たちはいつもそんなだ。」

C「そうだな、たぶん俺たちが本当にお前のことを気にかけてるからかもしれない。」

A「ああ、そうさ。」

C「まじでさ、一回俺たちと来いよ。」

A「君たちが今度僕と来ない?」

C「お前が行くようなとこに行ったことはあるよ。」

A「いいとこだよ。」

C「いいや。」

A「いいとこだよ!」

C「こないだお前が連れてってくれた、ほら…」

A「デートカフェ?」

C「そうそう、クソみたいなデートカフェだよ。なんなんだよあれ?」

Aスピードデートだよ。楽しいよ。違う女性と飲んだりできるんだ。もし女性が君のことを気に入ったら、彼女が君のカップに角砂糖を入れるんだ。しかも女性が角砂糖を取ることができるのは、君が彼女に秘密を打ち明けた時だけなんだ。」

C「くっそばかみたいだな。女の楽しみ方はそんなんんじゃないって。」

A「どう楽しむべきなんだ?」

B「残酷だな!」

A「レイプしたときがそうだよ。」

C「おい、レイプって呼ぶのをやめてくれないか?」

A「レイプだよ。他になんて呼べって言うんだ?」

C「レイプじゃない。快感のためにヤるときはな。快感を得るためだけにヤるんだよ。」

A「じゃあどういうときがレイプなんだ?」

C残酷な考えがあるときだ。…ほら、そういんもんだろ。自然がそういうふうになってるんだよ。もう何年もこうだったし。俺たちがここにいるのだって、男と女がセックスしたからだろ?考えてもみろよ。もし俺たちが女とセックスしちゃいけなかったら、なんで神は…フィットするものを作ったんだ?俺たちがセックスすべきじゃなかったら、なんでこれがあるんだ?あそこだよ。」

A「わかったわかった。自然だからとかできる能力があるからって、やるべきってわけじゃないだろ。殺しだって自然の一部だろ、じゃあ殺人すべきってことか?」

C「そんなわけないだろ。まちがってるはずだ、殺しは悪だからな。でも女は、セックスするためにある。」

A「女性はそのためにあるんじゃないと思うけどな。」

C「じゃあなんのためだ?」

A「誰が?」

C「女だ。セックスするためじゃなかったら、なんで神は女を創った?」

A「何を言ってるんだ?誰もどこにも何も置いちゃいないよ。」

C「あー、そうだったな。忘れてたよ。お前は世界が何もないところに現れたって信じてるんだよな。ほら、体が必要とするものは無視できないだろ。健康じゃなくちゃ。」

A「僕は健康さ。」

C「じゃあお前はどこでエンドルフィン(幸福ホルモン)を得るんだ?」

A「合意上のセックスでも得られるよ。」

Cそうだな。女をヤるときみたいにじゃないけど。

A「まずさ、それには反対だ。君もそれが理由でレイプをするんじゃない。気持ちいいからするんだ。君の体が生き延びるために要しているからじゃない。

Cエンドルフィンは体にいいよ。科学だ。みんな知ってる。

A「僕が合意上のセックスでもエンドルフィンが得られるって言っても?笑ったり、音楽を聴いたり、バニラを嗅いだりしてもだ。そうしたら女性をレイプするのをやめるか?…だよな。なんで君は合意派じゃないんだ?」

B「女のあそこのせいだよ!」

C「女とセックスすることが悪いことだと思わないからだよ。」

A「彼女たちの権利を奪うことが悪いことじゃないって?」

Cまじで女の権利について話してるのか?女について話してるんだよ。男について話してるんじゃない。女は小さいし、髭だって生えないし、弱いし、スポーツも下手だし…」

A「じゃあ女性を縛り付けて、たたいて、くそみたいに扱ってもいいんだ。そうしたらレイプを楽しめるしね。」

C「いや、そこはお前に同意する。くそみたいに扱われるべきじゃない。お前がするように、女に健康で幸せな人生を送れるようにしてあげるさ。」

A「女性をレイプしにいくようなところでは違うだろ。」

C全部がそんなひどいところじゃないって。女が良く扱われてるところだってあるし。寝るためのベッドを与えてやったり、女同士で友達になったり、ペディキュアを塗ってあげたり。名前だってやるんだぜ。

A「すごいな。なんて特別。今日君がレイプした女性が君が言うようなところから来たってどうしてわかるんだ?そういう『良いところ』から。見てみろ。」

  AがCに動画を見せる。

A「これだ。いいか?女性がされていることはこれだ。君が言ってるような場所でレイプされる前に。」

C「こんなの見たくない。確かにこの映像を見るのはつらい。でもこれが人生なんだよ。残酷なんだ。」

A「残酷でなくてもいいんじゃないかな。」

C「教えてくれ。もしレイプがそんなにだめでまちがっているなら、なんで違法じゃないんだ?」

A「知らないよ。みんなレイプが好きすぎるんじゃない?」

C「レイプを違法にできるなら、するか?」

A「うん。」

C「どうやってラインを引くんだ?けつをたたくのは?キスするのは?キスしてる時に偶然髪を引っ張っちゃって女が叫んだら?」

A「わからないよ。相手に何かを強制していなかったら…」

B「レイプはなくならないよ。とめることなんてできないよ。ビールいるか?」

C「俺はいい。」

B合意上のセックスでも痛みを感じるって研究もある。なんだよ?彼は俺たちに自分の宗教を信じさせようとしてもいいのに、俺は何も言うなっていうのか?」

A宗教じゃないよ。誰かを変えようなんて思ってもない。Normは僕に質問をしていただけだ。」

B「どうでもいいや。誰とでもヤるっていうのが俺の個人的選択なんだよ。」

A「君の個人的選択がレイプなんだね、わかった。」

B「なあ、お前みたいなやつにはうんざりだよ。」

A「だから僕は…」

Bもっと心配すべきことがあるだろ、女の権利なんかより。アフリカでは子どもが飢えてて、どっかでは爆弾が落とされてて、そんなときにお前はここに座って女に優しくすることを考えてるのか?」

A「他にもいろいろとあるのはわかってるよ。でも今僕たちが話しているのはレイプについてだ。」

B「誰も気にもしないよ。世界の心配をしてるなら、ISISと戦いに行け。」

A「君は彼と友達なんだろ。」

C「彼はNetflixのアカウントを使わせてくれてるんだ。お前は俺と友達か?」

A「うん。だから?」

C「お前がレイプがそんなにだめだって言うなら、なんでお前は俺と友達なんだ?」

Aだって、君が悪人だとは思わないんだ。誰も悪人なんかじゃない。僕たちはレイプしてもいいっていう社会で育って、レイプをする人に囲まれている。友達、家族、同僚、有名人、アメリカ大統領だってレイプする。でも、合法だからって、能力があるからって、すべきっていうわけじゃない。かつて奴隷制は全くの合法だったし、してもよかった。でも、今は違う。ほんの少数の人々がどんなにひどいことをしていたのかに気付いて、もう加担しないと決めたからだ。社会はいつだって正しいわけじゃない。自分が欲しいものを正当化することはできると思うけど、毎回君が女性にセックスを強いるとき、彼女は苦しんでいるって知っていてほしい。誇張しているんじゃない。そういうことなんだ。

C「俺、諦められるかわからないよ。好きすぎるんだ。」

A「合意上のセックスも同じくらいいいよ。しかも誰も傷つかない。」

C「そうだな。…なあ、何食べてんの?」

A「残り物のチキン。」

B「偽善者!」

 

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長文を読んでくださってありがとうございました。

 

この動画には、実は2種類の字幕があり、それがこの映画の醍醐味です。

普通のものと、Vegan subtitle」(ヴィーガン字幕)です。

 

彼らの会話をヴィーガン字幕で聞いてみると、どうなるのでしょう?

第二弾で日本語訳とともにご紹介します。

 

お楽しみに。